強い思い

先週末に富山県の印刷会社を訪問しました。タイヨーパッケージという薬を中心とした印刷会社です。敷地6000坪の広大な土地に平屋の大きな工場が遠くからでも見ることができます。
社長の楠さんは三代目、もともとパッケージという加工業が主だったそうです。箱作りから印刷機を導入して印刷からの一貫生産に変えてきたそうです。
富山という土地柄、薬関係の印刷会社は多いのですが薬関係では後発だといいます。先行する会社に対抗するために考えた徹底した品質管理。印刷の品質は当然ですが、それ以上に印刷物も薬の一部と考え徹底的な防塵向上を実現して対抗しました。
出勤して工場に入るまでに二度の着替えをし、最後にエアーカーテンをしてようやく工場内に入る薬工場よりも徹底した防塵処理を実現、この徹底的な品質管理をすることでメーカーから信頼を得て、新たな顧客創造をしてきたといいます。
新たな事業創造が我々の業界は求められています。とかくソフトばかりが先行してしまいますが、実はハードに依存してきた者にとってはソフト化を実現して成果を出していくためにはかなり高いハードルだと最近感じています。
今回のような徹底的なハード化、そこには先を読む先見性があると感じました。パッケージを箱として見るのではなく「薬の一部」としてとらえる、この姿勢が採用するメーカーに安心を届けているのだと感じます。
社内に一歩入ると営業と現場が集まる大きなスペースの向こうには立山連峰が広がります。周りは田園風景が広がり、空の青さも目に飛び込む室内、ハードにこだわりながらも働く人たちの空間も大切にされる社長の思いを強く感じました。
後発組だからこそお客様に支持をされたいという強い思いが実現させたのだと感じます。「強い思い」難局を乗り越えるキーワードだとあらためて思い知らされました。

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