教職時代に担任をした教え子から一本の電話。「今学年主任をしているのですが、生徒たちに社会人として何が必要か、現役の社長の立場として話をしてほしい」と…。実はその彼、中学一年の時に担任した生徒です。
反抗期の真っただ中で苦労をしましたが、真剣に向き合ったこともあり、私にあこがれて先生になった生徒です。そんな教え子からの電話。40歳となった彼が学校現場で中心となって活躍している様子が伝わりうれしい連絡でした。
実は先週に引き続き、新たに大学生2名がインターンシップ生として来社しています。高校生や中学生の職場体験も多くなりましたが、自身がその時代「勤労体験」はせいぜい教育実習のような特殊な職業に限られていたように感じます。
先の教え子の中学時代は「立志のつどい」という行事が2年生であり、大人になるにあたっての決意を短冊に書きとめ発表しました。当時は中学を卒業して就職する者がいましたが、ほぼ多くの生徒は「社会」がまだ先であった時。
あれから20年以上の時がたち、中学生から社会というものを意識する時代になりました。確かに江戸時代であれば元服、戦後の高度経済成長期は中学を出ての就職は珍しくありませんでしたが、「ゆとり」教育を経験した世代が、社会を早くから意識するのも妙なものだと感じます。
若者の勤労意欲の低下が問題となる昨今、「働く」ということの意識づけは必要な教育なのかもしれません。さていったいどんなことを話せばよいのでしょうか。自分の息子よりも年下の世代、働く事の厳しさを訴えるよりも、社会での夢を語った方がいいのでしょうか…。
と思いつつ、いやいや彼らにとって必要なのは「いま」。しっかりと勉強し運動で汗を流し学生生活でなければ二度と経験できないことをやりなさいと言った方が響くのかなと感じています。
ちなみにもう一人は60歳代の先輩経営者だとか。であればなおのこと、先の教え子が中学時代の経験で教職を目指すきっかけになったように、「いま」を発信したいと思っています。一か月先のことですが、少しずつネタを仕込もうと思っています。それにしてもうれしい電話でした。
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