金美齢さん

一昨日名古屋商工会議所若鯱会の３０周年記念講演で金美齢さんのお話を聞くことができました。金さんといえば「たかじんのそこまで言って委員会」はじめ、多くのテレビ番組にコメンテータとして出演されています。
御年７８歳、私の母親と同じ年ですが、そんな年を思わせないほどの、滑舌の良い口調とそして背筋を伸ばしての立ったままの講演。私だけでなく多くの参加者から「若い！！」という声が上がっていました。
金さんは1959年に来日。日本人以上に日本という国の国家感を持っている方です。そして昨年の震災時での支援が最も多く台湾からあった事を発信したのも金さんによるもの。
そんな金さんの話の中で印象的な言葉がありました。「日本は努力が報われる国だと。そうした国だからこそ、日本は本当に住みやすい国だ」と言います。その住みやすさを当の我々日本人が認識していないこともズバッと指摘していました。
「努力の報われる国」という表現は響きました。昨今、新たなビジネスモデルの中には「知恵」と称しながら、小手先でのビジネスが多く感じます。薄っぺらいというか…。
そうした中での「努力」というキーワードに何かちょっとしたうれしさを感じた次第です。日本人は真面目とも…。何か真面目と言われると「かっこ悪い」印象を持ちがちですが、それは自信がないからだと…。耳が痛いと思いつつ、気持ち良く聞くことができました。
講演会というとどんなに著名人でもほんの一瞬睡魔が襲うものですが、不思議と彼女の話にはそうした瞬間はありません。小柄な彼女の発する「気」がそうさせているのではと感じた次第です。
一本筋の通った人の話は聞く側も背筋が伸びます。それは自ら選択して歩んだ人生に決して「逃げ」がなかったのだと。メッセージというのは伝える人の強さに裏打ちされるのだとあらためて感じた次第です。78歳、若さとは年齢じゃないな…と。

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