若者の就職難は欧州の問題だと思っていましたが、実はここ日本でも深刻な問題となっているそうです。昨年の15歳から24歳までの完全失業率は8.2%となり20年前の倍だと言います。
また別の統計では学校を出た24歳以下の10人に1人が失業し、2人はアルバイトなど不安定な仕事で日々を過ごしているとか。長引く不況と定年延長で解雇を避け採用減で若者の雇用が抑えられているという深刻な事態も背景にあるそうです。
東京都足立区ではアルバイトをするための面接指導まで行政が行っているといいます。生活保護受給者の数が多いのがその理由と言いますが、バイトの面接まで行政がやるとなると企業側だけではなく働く側の意欲の問題もあると感じます。
生活保護よりも最低賃金の方が低い都道府県の問題が先日報道されましたが、どうも日本の国の仕組み自体に「軋み」のようなものを感じます。雇用の受け皿のミスマッチがある日本経済も問題ですが、至りつくせりという今の仕組みもどうかと…。
こうした傾向は、教育の問題なのでしょうか。それとも家庭の問題??? 格差社会と言いますが、この格差が所得だけでなく社会参加というところにも及んでいるような気がしてなりません。
当社は今日から一人社員が入社します。中途採用ですが結果的に新卒者となりました。事情があってバイトを続けていたそうですから、実質社会参加をしていたのと同じ。新卒というよりもうキャリア的には立派な社会人です
企業の教育訓練費はピーク時の8分の1と言いますが、当社では教育は企業の責任だと思っています。我々のような中小企業が人を採用していくのは大変な事。それだけに採用して育てていく我々の思いを新卒君にも感じて欲しいなと思っています。
「お金を払って学ぶことから、お金をもらって学ぶことへ」これは今年の愛知県印刷工業組合の新入社員教育で副理事長が発した言葉です。当たり前の事ですが、いまさらながらにこの当たり前の言葉を認識して欲しいなと思います。
働ける喜びを感じて欲しいとともに、その環境を作っていくのもまた我々の使命だと思います。
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