将来のエネルギー政策に関する意見聴取会が各地で連休中に開かれましたが、電力社員が発言者として出席していることで紛糾しました。「無作為に抽出した…」と言いますが、いやいやそんな弁明を素直に受け取るほど国民はお人好しではありません。
結局政府は今後の聴取会には関係者の参加は認めない事にしたそうです。一般人といっても電力に従事していれば当然企業の立場で話をします。普通に発言しても擁護のように聞こえるのは当然。そんな当たり前の事が判断できないのかと思うと人としての気遣いまで疑ってしまいます。
今回の聴取会では、2030年の原発依存度を0%、15%、20~25%とする政府が示した三つの選択肢について、それぞれ3人、計9人が賛成理由を説明するために開かれました。電力関係者を選べばこうした批判が起こる事は想定できたはずです。
ひょっとして20~25%の意見を述べる人の手が上がらなかったとすれば、それはそれとして国民の声だと受け止めるべきだと思います(政府発表ではいたそうですが…)。せっかく聴衆会をやるのであれば平等な立場でやる姿勢をアピールしたほうが絶対に印象もよかったのに。
連休中に原発反対のデモが開催され、数多くの人が参加していました。ただ今すぐに原発を止めろという無茶な意見を持っている人ばかりでなく、むしろ国の将来を真面目に考えている人が集まっているのだと感じます。だからこそ今回の聴衆会の人選はお粗末だなと。
それにしても中電の発言者はマイクを持つ手が心なしか震えていました。いくら仕事とはいえ紛糾することは前日の東北電力の一件で十分にわかっていたはず。職務とはいえ組織の人間とはいえ…心中お察しします。
全く関連はないですが、大津のいじめ問題の対応や今回の聴衆会の進め方を見ていると、なんとも温かみがないなと感じます。優秀な人たちがおぜん立てした会でしょうが、「人の感情」が理解できない人だと…。
どんなに優秀でも人の気持ちを汲めない人にこれからの時代には支持を受けないと感じます。気配りや温かみがこれからのキーワード。人はそうした心が通じる人の声に耳を傾けるはずですから…。商売と同じですよね…。
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