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今こそ…三方よし

美宝堂という名前をご存知でしょうか。東海三県ではテレビCMでの「名古屋清水口の美宝堂へぜひどうぞ…」が有名でした。このCM、広告代理店を通さず自社で制作をしていたといいます。ケーブルテレビの発達で県外から数多くの人が訪れていた店です。
ブランド名を並びたてながらのCM、決して品がいいとは言えませんが、それだけにインパクトのある名古屋らしい??CMでした。最近ダイヤモンド投資事業での詐欺容疑が報道されたばかり。名古屋らしい堅い商売をしていたとばかり思っていましたので、そんな報道が出るという事はやはり…という感想です。
よく一寸先は闇といいます。数年前まで破竹の勢いで業績を伸ばしていた会社が突然倒産…という話を最近よく聞きます。また最近の倒産の内容をみると、急激な業績の落ち込みによる原因を数多く見かけます。それだけ過去の経済の経験則が役に立たなくなってきたという事でしょうね。
考えてみれば人口が毎年のように増加していた時代は作れば売れましたし、また他人の物と同じものが欲しい時代だったように思います。しかし今は他人のものと違うものを持ちたい時代、そして人口も毎年のように減少し、加えてネットの普及…インターネットで安く購入できるという事は、いくらディスカウントでもお店までわざわざ足を運ぶ必要がありません。
ましてや大切な人への贈り物は、少々高くても専門店で購入したいもの。つまり消費行動が大きく変わってしまったという事ですね。まさか…と思う会社が市場から消えていく昨今、経営者にとっては厳しい時代になった事を実感しています。
働く人が幸せになる会社づくりを最近よく耳にします。しかしそこには会社の業績の後ろ盾がなくてはいけません。悩みながらキーボードをこうして叩いて突然近江商人の「三方よし」の「売り手よし、買い手よし、世間よし」の理念を思い出しました。あらためてこの言葉の重みを実感する時ではないか…と思っています。買い手よし、世間よし…この理念は経営する身として大切でね。いまでいうCSRでしょうか。


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