昨日、叔母の葬儀がありました。84歳という年齢でしたが、元気で毎年のように海外に1人で出かけていました。昨年肺がんと診断され一年という医者の宣告通りの寿命でした。それでも年末年始は妹と年越し旅行に出かけるほどの元気さでした。
この叔母、独身という事もあり、その妹が入院後は身の回りの世話をやいていました。とはいえ妹も高齢、世話をやくにも限界があります。特に入院後は家の中がどうなっているのかわからない状況でした。
加えて、亡くなる直前は病院から何度も連絡があり、いよいよ葬儀の事も心配しなくてはなりません。ところがお陰様でそうした心配もなく、相談相手になってくれる人を作っていたようです。
生前、誰にも迷惑をかけないようにと、独居老人の晩年をサポートするNPOにお願いをしていたのです。おかげさまで危篤になった時、妹の叔母に付き添い、面倒な役所関係の書類なども事前に準備されていました。
どれだけの費用がかかっているか私には知る由もありません。しかしながら葬儀屋との折衝も同席いただき、要るもの要らないものをはっきりと言っていただき私たちもストレスがありませんでした。
NPOという看板をあげながらひょっとしたら、バックに会社名があるかもしれません。それでも今回のように「お任せできる」「寄り添ってもらえる」という安心感を得ることができました。
仮にこれがビジネスであっても(ビジネスでしょうが…)、お客様が心の底から喜ぶのであればそれでいいと思います。少し前までは考えもつかなかったこうした安心感が得られるビジネス。
これも時代と思いつつ、実はマーケティングで最も大切な「お客様視点」に立っているなと思います。考えてみればごくごく当たり前のことですが、案外気付かないかなと…。我々の業界もちょっと視点を変えれば実はより使ってもらえる機会が増えるのではと感じます。
「景気が不透明」「業界が縮小」と嘆いていても始まらないなと。「お客様に寄り添う」そんな視点が新しい需要を掘り起こすのではと思っています。「寄り添う」・・・我々の業界にはどんな絵が描けるのかなと。あらためてその視点で考えようと思います。
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