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言葉の使い方

会社には多くのDMが送られてきます。そんな中に「怒り方(あんまり直接書いちゃうと迷惑かけてしまいますので)」の内容のセミナーの案内がありました。正しく怒ることで部下の育成を目指していく・・・そんな内容だったと思います。
実はこの「怒る」という表現に少し違和感がありました。自身が小学校の教師だった時に、児童に対して「怒る」という表現を使ったところ、年配の女性の先生から「怒るというのは自身の感情を出すこと。正しくは叱るというのです」といった指導を受けた事があります。
厭味な方でしたので、その時は不愉快な思いをしたのですが、後々年を重ねるごとに怒ると叱るのニュアンスの違いがわかるようになりました。
怒るというのは感情任せに発する事であり、叱るというのは相手を正しく導くための指導を兼ねての行為、あえて大声を出して、自身の行為に気付いてもらう行為、ざっくりこんなところでしょうか。
要は感情をだしての行為である「怒る」という指導は人材育成の観点では決して正しいことではないということだとモノの本にも書いてありますし、私自身もそうして覚えてきただけに、このセミナーのタイトルには驚きました。
私も実はとても気が短い人間です。社員に対してどなりつける事もしばしばありますが、あくまでこれは「指導の一環」、決して怒っているのではなく叱っているのです。
もちろん先の「怒り方」のセミナーは「褒めてばかりでは伸びない」というのが理由ですし、正しく怒ることで部下は伸びると述べていますので、言っている事はまさにその通りですが、「怒る」という書き方がどうもしっくりこないのではと…。
「叱る」と書き換えても中身には何の支障もないですし、十分に伝わると思います。あらためて言葉-の使い方でこれだけイメージが大きく変わってしまう、日本語の難しさを実感します。文字を生業とする私ども仕事、こだわりたいなと感じています。


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