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幸福にならない安値競争

ゴールデンウィークの前半に関越自動車道のバス衝突という悲惨な事故がありました。映像を見る限りとんでもない衝突の仕方をしています。しかし実際にこの事故を知った時に「やっぱり」と思ったのは私だけではないだろうと思います。
最近のバスの運行料金を見ると本当に安いなと思います。以前夜行バスのパンフレットを見た事がありますが、装備も鉄道でのグリーン車並みで座席もゆったり。いくら鉄道や飛行機と競合するからと言ってこの金額で採算が取れるのかと思っていました。
ツアーバスの場合、旅行会社からの依頼で金額を下げることが多いそうです。特にデフレの時代に他社との競合を考えると安くしないと仕事が取れないという状況はバス会社とて例外ではありません。
ツアーバスのパンフレットによっては「二人運転手の登場で安全に配慮」なんてキャッチがあると言います。いくら法律では一人でもいいとはいえ、バス会社も一人では危ないということは十分に認識しているという事。安さにはやはり落とし穴があることを今回あらためて証明することになってしまいました。
我々の印刷という仕事も全く同様です。紙や版の仕入れに各社それほど大きな差があるわけではありません。結局は固定費となる人件費と印刷機の設備の差だけです。安いという事はそれだけ生産に関わる部分の質を落とすことと同じです。
経済が縮小していく中で、売り上げを上げていくために、どの業界も苦労をしています。「安く」というキーワードでは差がつかなくなりました。おそらく全ての人がそこには「満足」という言葉はないという事はすでに気づいていると思います。
今回の大惨事であらためてわかったこの安値競争。その認識をあらためて感じるにしてはあまりにも大きな犠牲でした。そろそろもう「安値」というキーワードから脱しなくてはならないと強く感じています。安値からハッピーは生まれませんね。
明日からゴールデンウィーク後半、安全で楽しい時間を過ごしたいと思っています。休日のニュースにはやっぱり笑顔がなじみます。
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