サミエル・ウルマンという方をご存知でしょうか。米国の実業家で八十歳の時に出版した本の詩の一節「青春」はあのマッカッサーの座右の銘でもあるそうです。その青春の詩に「年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる」という一節があります。先日たまたま耳にした言葉です。
私も五十歳を過ぎ息子も社会人となりました。昔であれば定年まで十年を切った年齢です。もちろん経営者ですので、完全定年はもっと先ですが、それでも以前ならそろそろ「上がり」へのシナリオが展開される年代です。
しかしご存知の通りこれからはもっと先にその年齢はきます。高齢化社会と言われながら、元気でお若いお年寄り(そもそもこういう人たちにお年寄りは失礼ですが…)が今はたくさんいます。そういった人たちに共通している事は、先の言葉の通り自分の理想とする生き方を追い求めている事です。定年を迎えてから起業する方もたくさんいます。それは第二の人生をもう一度「青春」という形で過したいという思いがあるからではないでしょうか。
先週の土曜日に私の同居人の歌の発表会がありました。その発表会にお邪魔していつも驚くのは年配の方が実に多いこと。金髪のかつらをかぶってドレスを着て唄う人、間違いなく鳥羽一郎の兄弟船の方が絶対にピッタリくると思う年配の方が歌うオールディーズ…みんな「なりきり」ですが、どの方もお若くそして輝いているなと感じます。
仕事をしている時はどれだけ立派な肩書があっても、リタイヤしてしまえばただの人。肩書で仕事をしている人ほど、その名前が無くなったとたん孤独だという話を聞きます。自分のあるべき姿、そして理想とする生き方をいつも描いていたいと感じています。
ちなみにこの青春の詩の書き出しは「青春とは人生の一時期のことではなく心のあり方のことだ。」いい言葉だと思いませんか…。
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