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いないことも必要

先週末帰国して午後から会社の会議に参加をしました。通常、午前中は全社会議と称して全員で部署ごとの報告をしています。今回はこの会議に出席をするために全社会議を午後から行う予定をしましたが、思い切って私不在のままで会議をすることになりました。
出社後会議の報告を聞きましたが、よく社員同士が意見交換をしていたとのこと。当たり前の事かもしれませんが、私がいることでいかに議論の芽を摘んでいるか報告を聞いて感じました。というのは午後から出社して品質委員会主催の意見交換会を傍聴しているとついつい口を出したくなってしまうからです。
経営者というのはどうしても効率を求めてしまいます。議論の様子を俯瞰しているとついつい「無駄」と感じてしまう発言が発生します。「今その部分は議論の内容じゃない」とか「そこは譲らなくてはいけないでしょ」と思うことがしばしばあります。
通常の会議であればそこをバッサリと指摘して次の議題に進んでしまうのですが、その部分を我慢していると意外に普段発言しない人の声が上がるようになります。意見交換の効率を求めていくことで、こうした「声を発しない」人の意見が上がる事に気が付きました。
「もっと意見を出しなさい」なんて何気なく言っていますが、実はその発言の芽を無意識に我々は摘んでいるのではないのかな…とあらためて反省した次第です。
効率というのは経営の中で大切な考え方です。効率を求めていくことでコストを削減し利益を発生していくことができます。特に「時は金なり」というほど、時間というものにシビアにならなくてはいけません。
一方でこうした情報交換をする過程でコミュニケーションを取っていくことができます。この過程が実は無駄と見えつつ大切なコミュニケーションなのです。ついつい無駄に目がいってしまうこうした情報交換、経営者として我慢して議論を見守っていく度量が求められる…と感じた次第です。
我々が思っている以上に社員は会社の事を考えているのだと…自身に反省しつつ、一方でうれしい報告でもありました。ごくごくたまにでも、「いない」事は必要ですね。


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