本当は「もういいよね」って

「人の為に汗をかきなさい。そうすれば自身の糧になり、戻ってきますよ…」この言葉実は転職した時に異業種交流会で声をかけて頂いた先輩の言葉です。
異業種交流はビジネスチャンスの場、人脈を広げるために入会しますが、当然のことながら団体として組織ですから、多くの役目が必要となります。その役目を通して転職当時、初めての民間企業の方々とのお付き合いの中で、この言葉が強く印象として残っています。
今日は愛知県印刷工業組合の総会です。今の立場は副理事長、実は業界団体に関わるようになりまだ10年も経過していません。またこうした役職をいただくようになってもまだ数年、今までそれほど業界と深い縁を持っているわけではありませんでした。
もともとこの会社に入社以来、異業種ばかりでしたので、同業者とのご縁はほとんどない状態。ましてや県外の同業者の方との交流は皆無だった私。こうした役のご縁でここ数年、数多くの先輩経営者と出会うことができました。
同業者というとどうしても商売仇というイメージがありますが、実際にはそんなことを思ったことはまずありません。印刷は幅広い分野ですので、当社とは縁がない印刷物をお願いできる間口も広がります。また同業他社からの経営を参考にしたこともいくつかありました。
冒頭「人のために…」と言われた先輩の言葉、多くの先輩経営者との出会いがあり、また情報をいち早くキャッチできることもあり、結果当社の経営に役立っていることが多かったとあらためて実感します。
ギブアンドテイクと言いますが、実際はギブアンドギブの繰り返しでやっと得られる先の感想。とはいえ公職にうつつを抜かしていてはいけません。あくまで軸足は会社、その上で情報や刺激を社内に有効に持ち込むという「当たり前」を忘れてはいけないなと感じています。
ところで…任期終了と思ったら、もう一期やることになってしまいました。本当は「もういいよね」って。それでは先の言葉は…実は自分自身に言い聞かせています(苦笑)。

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