当社は毎朝会社の前の公園の清掃をしています。昨日道端の側溝を清掃していると犬の散歩をご夫婦でされている方のご主人と思われる方がこちらに近づき「毎朝ありがとうございます」と…。
その次に出た言葉…「このゴミ、実はあそこの○○のお店の社員が駐車場のごみを集めてここに捨てているんです。一度苦情の電話をしようかと思っているんです。」…と。
ごみを平気で捨てる社員もなんですが、それを目撃している人もこうしているのだと思うと、地域の目のシビアさを感じています。
「地域貢献」と簡単に言いますが、実はそんなに簡単なものではありません。先日も業界の講演会で「地域密着から拓く新戦略」というお題の話を聞いてきました。その講演者の一人の第一声が「地域貢献は儲かりません」と…。
以前CSR活動を営業戦略に結び付けての講演を聞いた事がありますが、いきなり営業ツールとして入っていく事に違和感がありその活動がかえって白々しく感じるのではと思った事があります。
業界の先輩から「CSRは儲かると思うか…」と聞かれたことがあります。即答したのは「企業の姿勢です」と…。公園の清掃をはじめ地域行事などの参加は今必要とされる企業のあり方です。しかしそれも続けることで周りが認知し初めて評価されるのだと思います。
私のお客様にCoCo壱番屋の宗次徳二さんがいます。この方経営の一線を退いて宗次ホールのオーナーとなり、クラシックを奏でる若き演奏家たちのバックアップをしています。
この宗次さん、毎朝ホールの周りの清掃をしています。この活動に賛同した近くにの中古CDショップのオーナーも一緒になって毎朝手伝っているとそうです。その姿勢が宗次さんに認められ、ホールでコンサートの際、この中古CDを会場で無販売させてもらっているとか。
最初から商売目的で参加してはいませんが、継続した協力の姿勢にオーナーが心意気を買って商売の機会を与えてくれたのだと思います。
人の目を気にしてこうした活動をするとやらされ感になります。「無償の愛」言葉は大げさだとしても、決して見返りを求めるのでなく、自然に続けていくことが第三者に評価していただけると感じます。
それにしても先の近所の人の言葉、普段は全く気付くことがないですが、ちゃんと見ているんですね。あらためて会社が地域に根差すためにも共存がいかに大切かを実感します。
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