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変化していく

先週、組合会館の竣工記念講演で大日本スクリーンの石田会長のお話を聞く機会がありました。この大日本スクリーンという会社、我々の印刷業界とは密接な関係にあります。以前は印刷業界では必須であった印刷関連の業務用のスキャナーや出力機などを製造販売していた会社です。
もちろん今でもこうした関連機器を扱っていますが、なんと全売り上げの20%にしか過ぎないといいます。印刷業と関係が深いと思っていただけにその割合の低さに驚きました。一方で80%が印刷業界外と聞くと、これだけ大きな企業が見事に業態を変化させていることに驚きます。
大日本スクリーンの社員数は4000人を超え東証一部上場の日本を代表する企業です。業態を変えるといっても簡単な事ではありません。
我々のような小さな会社でも業態を変えていくのは至難の業、ましてやこれだけ大きな組織が業態を変えるのは生半可な気持ちではできないのではないでしょうか。
そういえば富士フィルムも一般的には写真用フィルムのイメージが強い会社であり、我々印刷会社にとっては大日本スクリーン同様、印刷関連の製版材、設備の企業ですが、こちらも昨今は化粧品の製造、販売の会社です。
一般的に大企業に比べて中小企業は小回りが利くと言います。従って業種、業態を変化させていく事はたやすいと言われています。しかし実際に業態を変化させた会社は意外に少ないのが現状です。
人は基本的に変化を嫌います。やり方が変わるのは嫌なのです。しかし先の企業の変革をみると、ようは「変化したい? したくない?」だけの話なのだと思います。そこには会社全体が持つ現状維持への「危機感」があるか、否かだけではないでしょうか。
竣工式で多くの県外の社長の方々と話をさせて頂く機会がありました。私よりもはるかに年上の経営者の方が、今から事業の新たな構築を貪欲に考えていること聞き、そういった人に限ってフットワークがはるかに軽いことも感じています。
役割とはいえ実務を社員に任せて、多くの時間会社を空けました。しかしその分得るものも多かったように感じます。そして自身の取り組みが先輩経営者と比較して「まだまだ」だとあらためて気が付くこととなりました。
「業態変革」…業界のキーワードですが、実際には業態変革を終了し、次のステージに上がっている会社も数多くあります。そうした事を実感し、若干の焦りを感じた先週ですが、一方で刺激をいただく貴重な時間でした。そしてその刺激を次の動きに結び付けていく事が私の今やることだと感じています。
大日本スクリーンや富士フィルム・・・これだけの大企業が変化していく事を世間が知るというのは相当の変革。それに比べれば、中小企業の改革は小さいものだと思います。ようはトップのリーダーシップですね。


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