おはようございます。「印刷の新たな姿」を少しずつ描きつつある鳥原です。新たな姿と捉えたほうがこれからの自社の姿に明るさを感じると思った昨日。
実は相模原市の日相印刷さんにお邪魔してきました。今年の2月に印刷技術協会(JAGAT )で講義をご一緒させていただいたのがご縁で、その時に話をされていた内容が業界の常識にとらわれていない取り組みでしたので、一度お邪魔したいと思っていました。
他業種の広報企画を長くやってみえた荒井さん。2年ほど前に会社に戻られて「受け身」の印刷業から商材を提案して「印刷物を作り出して」新たな販路を開拓されています。
経営計画やマーケティングに対する考え方、そして社員への発信は印刷会社とは思えない内容。さすが広報企画を取り仕切っていただけのことはあります。
今回の訪問は女性の印刷オペレーターに会うことでした。昨年大学を卒業して印刷オペレーターとして入社した女性社員が日々印刷機を習得していく様子をフェイスブックで拝見していましたので、直接この目で見てみたかったのです。
当社も以前2名のオペレーターがいましたが、小ぶりな機械。中型機とはいえ4色機を一人でのオペレーションは我々が持っている常識ではやはり考えられませかでした。
□成長を後押ししていくのはそれだけの緻密な計画がある
成長の裏には上司の課長さんが作られた緻密な教育カリキュラムがあります。そして3か月ことに実施される試験です。課長さんが想定した合格ラインをいずれもはるかに越える高得点でクリアしているんだとか。
「印刷技能士一級」を四年間で取得する目標を持っているそうです。当社にも一級の技能士取得者がいますが国家資格。知識だけでなく技術も要求されますから早々簡単に取得できるものじゃありません。
□先入観を捨てる
「女性で加えて小柄では無理」というのは我々印刷業に携わるものの常識。しかしそれは私たちが過去の経験で持っている前提にしか過ぎません。「○○だから」という思考の瞬間、次の思考を停止させてしまうんだと思うのです。
「紙積み」と言う大変な作業がありますが、これも男性の三分の一の量でいいといいます。大切なのは綺麗に紙を積み、印刷しやすい状態にもっていくことですから。「ただのオペレーターで終わらせるつもりはない。部署全体を俯瞰できるプロとしての育成を目指しています」と上司。
「仕事楽しいです!!」可愛い小柄な彼女が発した言葉。可能性というのは人が決めるのでなく自身で切り開いていくものだとあらためて教えられました。女性活躍と言いますが、難しく考えるのではなく「女性では無理」という既成概念を外していくことがまず求められるんじゃないかなと思うのです。
「時間と距離の移動で学びがある」今回の視察はそんな時間でした。上には上があるんです。ホント・・・。
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