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メッセージを発信する使命

先日always 三丁目の夕日64’を先日観てきました。この作品も三作目、演ずる俳優さんや子役も年を重ねてきますので、時代の成長と人の成長のリンクが映画をより面白いものにしています。
東京オリンピックの64年当時私は6才でした。当時の記憶はうっすらとしかありませんが、あらためて見ると成長が目に見える時代だったのだと感じます。
経済が成長している事が、また新しいものを手にしていくことが幸せの証だったように感じます。ちょうど今のお隣の中国の状況と似ているなと・・・。ファッションもVANなどのアイビールックが町中にあふれ、今思えばおんなじような恰好をした若者が街を闊歩していました。
一方、今思えば連絡手段は不便でした。好きな女の子と連絡をとる時もお家の人が電話に出るとドキドキしたもの。今はメールひとつで事足りてしまいますが、そんな些細なドキドキ感も実は人の心を豊かにしていたように感じます。
住み込みの女性が恋心を抱く医者の青年が、実は高い志を持っている事が映画の後半にわかります。その時に三浦友和さん演じる近所の医者が「経済がどんなに著しく成長しても、幸せというものがどれだけ人に大切なのか、その心を失ってはいけない」という趣旨のセリフを吐いていました。
この映画が多くの共感を得るのは、懐かしく感じる映画の表現だけでなく、当時あった人と人との関わり、そして日々の成長を生活の中で感じていたからだと思います。個の時代と言われる今だからこそ人は「関わり」を求めているのではないかと感じます。
映画当時からまもなく50年、その同じ年数だけ先の時代、果たしてノスタルジーを感じる事ができるのでしょうか。振り返った時に人と人との心の機微が伝わるのでしょうか。
そういった時代を作るメッセージがこの映画に隠されているように感じます。映画は娯楽だけでなくこうしたメッセージを発信する使命を持っているのですね。


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