当社では新入社員が入社する際に事前に両親にお会いすることにしています。たとえ県外からの入社であっても決して例外ではありません。これを始めてかれこれ五年ほどになります。
きっかけは先輩社長がそうしていたこと。対象はあくまで新卒者だけです。理由は、社会に出て最初に入る会社にはそれなりの責任があると思っているからです。特に昨今は就活の大変さが社会問題化しています。それだけに最初に社会に出て入社した会社にはそれ相応の責任があると思っているからです。
「ゆとり世代だから」と、とかく「ゆとり教育」を問題にしがちです。しかし果たしてそうでしょうか。時代がどうであれ最初に受け入れた会社が「社会人として」きちっと育てていくことが大切ではないでしょうか。
そんな責任を負っているのだと自戒を込めてご両親に会いに行く事にしています。そしてお会いすることであらためてどういった環境で育ったのかも理解ができます。
先日も来春入社予定の学生さんの両親にお会いしてきました。偶然ですが、お父様と私はおなじ年齢。考えてみれば私の息子と同世代であれば当たり前なのかも知れません。
同世代という事もあったのだと思いますが、気さくにお話ができ話をしながら、ご両親の愛情を一身に受けて育てられた事も感じました。こうした様子を聞く事で新卒者がどういった環境で育ち、またあらためて人となりも理解ができます。事前にそうした情報を入れる事は入社後のフォローアップに十分に役立ちます。
大企業は研修制度も充実しています。その代り結果や成果に対してもシビアです。中小企業はそこまでのフォローはなかなかできないことは事実です。だから優秀な社員が来ない、育たない…それは単なるいい訳だと思います。
自分の子供が社会に出て初めて感じた「子を社会に出す不安」、「採用責任は育成責任」でもあります。その上で成果、結果を求めていく事が必要だと感じています。
とはいえ就職先の社長や部長が尋ねるというのは結構なプレッシャーですよね、きっと…。いつもながらおもてなしをいただくおうちの方にただただ感謝です。
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