JR九州の幻のCMをご存知でしょうか。このCM、九州新幹線の開通を記念してJR九州が広告制作を地域住民に協力を呼び掛けてできたCMです。関係地区の二万人もの住民が参加し、イメージカラーとなるレインボーカラーをあしらったタオルを振ったり、ウエーブをしたりそれぞれのコスチュームで新幹線開通を祝ったCMです。
このCMはなぜ幻か・・・実は3月9日に放送を開始したのですが、3.11の大震災で放映が中止となり、ずか二日間のみの放映となったため、幻と言われている所以です。
CM制作の為にインターネットや広告などで住民に参加を呼び掛けたそうですが、実はそれだけ・・・。特に事前の準備もなく当日を迎えて出来上がったCMです。
たまたまこのCMを見る機会がありましたが、笑顔満載の顔があふれとてもむほのぼのとしたCMです。運転席からの画像も人人人・・・。搭乗した運転士も目頭が熱くなったと言います。
絆をテーマにしたこのCM、皮肉なことにこのCMでの発信ではなく大震災によって絆を確認することになってしまいました。九州に新幹線が走る事で地域の人たちの絆を発信したCM、年の最後にあらためて見ると九州から発信した絆が全国に渡ったと理解できるのではないでしょうか。
CMは緻密に計算されたシナリオを作る事であの短い時間にメッセージを発信する事となります。しかし今回のCM、「思い」がひとつになればシナリオがなくてもメッセージを発信することができる事を証明したように感じます。
このCMがカンヌ国際広告賞の金賞を受賞しました。たった二日間しか流れずに参加した住民の方も残念な思いをしたと思いますが、最後に大きなプレゼントがあったという事ですね。神様はちゃんと最後にご褒美を用意してくれている・・・そんな思いがしました。
ご覧になっていない方はユーチューブで「祝!九州 九州新幹線全線開CM180秒」ぜひご覧あれ。
幻のCM
日 記
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