今年も気がつけば年の瀬、あっという間の一年であり業界的にも大変な1年でした。父親からバトンを受けて12年が経過しおそらく一番厳しい年であったように感じます。震災の影響もありますが、それよりも「印刷」というビジネスモデルが終焉を迎える事を肌で感じ始めたからではないでしょうか。
終焉という言葉を使いましたが、印刷が無くなる訳ではなく、「いままでどおりの需要が無くなる始まり」が今年だったように感じます。先日もある業界関係者の方と話をしていましたが、「規模と設備の拡大の終わりの始まり」という表現をしていました。的を得た表現だと感じます。
現実にこの地方でも中堅、老舗と言われる会社が相次いで退場を余儀なくされました。ほんの数年前には過去最高の売り上げを記録したと言います。それだけ急激にそれこそ幕末のごとく大きくビジネスモデルが変わった証なのかもしれません。
数万人から10万人規模の都市にある印刷会社はその地域の発信役を果たしているところが多いと言います。JCや法人会などで役員をして地域貢献をしているそんな会社が多いと・・・。一方で地域の情報収集を主体的に果たしているのが銀行と印刷だともいわれます。
いま全国印刷工業組合連合会では20人規模の印刷会社のビジネスモデルの作成を行っています。つまりその規模が最も多いからであり、先の人口規模での印刷会社の果たす役割が大きいからです。
先日も作成の為にアンケートを該当する企業に郵送しました。関係する企業に発送して回答はたった10%、今回のアンケートの趣旨を読めば明確な目的がわ伝わると思っていましたので、意外でしたが、事務局からすると記名式で中身の多いアンケート数で10%は上出来だと言います。
しかし10%の回答者の中には熱心に思いを伝える組合員、若手後継者の声が数多くありました。中には情報交換をしてもいいという会社も。それだけ前向きに今後を見据えている企業も多いのだと感じます。
先に「規模と設備の拡大の終わりの始まり」と書きました。我々経営者にとってはいよいよ「どうにかなる…の終わりの始まり」が来たと思います。いよいよ経営者は知恵とアイディアを出す本来の仕事を要求される時代が来ました。それを行動に移し、具現化していくのがいよいよ来年だと感じます。
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