バーガーキングが期間限定ながらセット限定でお代わり自由を実施しているのを知りました。満腹になるまでおかわりOKのこの企画、制限時間内で満足いかない場合はレシートとバーガーのラッピングをレジに届けるとか。この場合お金返してくれるんでしょうか。
正直なところこの企画を知ってうんざりとした気分になりました。これだけ厳しい価格競争の中で大切な食というものを実に乱暴に扱っていると感じたからです。
焼肉食べ放題のように多くの食材を提供する場合は、お客さんが自分で食材を取りに行く事で人件費を下げるなどの工夫で利益を出しているのは理解できます。
しかし今回の場合、通常の接客での提供ですからただの値下げ。もちろん企業努力で利益は出しているでしょうが、ただ単におなかを満たす食材という感じがしてなりません。
一方で電力会社の「総括原価方式」のようにかかった費用をそのまま消費者に転嫁し絶対に赤字にならない料金設定をしている業界もあります。
公共性が強いからと過度に保護されていたからだと思いますが、同じ経済活動をしていながらこれだけの差があることは何ともやりきれない気分です。
企業はお客様にモノを買っていただき、価値を感じていただくことでお金をいただきます。そしてそのお金の中から税金を払って社会にお返しをする、この繰り返しのはず。だからこそビジネス活動を取り巻く状況に不公平感があってはいけないと思っています。
ところで先日しばらくお付き合いのなかったお客様から電話をいただきました。名刺の注文です。安い印刷会社に出していたそうですが、品質に不満があり改善されないとのこと。このお客様、それ相当の金額を出さないといい品質のものができないと気づかれたそうです。
「安かろう、悪かろう」これはモノづくりのうえで常識の事。先のバーガーでも決して美味しいとは言えないのではないでしょうか。
たかが名刺と言われるかもしれません。しかし当社を思い出していただいた事は率直にうれしかったです。しかしまだまだこうした事に気づいていただけるお客様は少ないのが現実。印刷の需要が無くなると嘆く前にこうした品質に準じたコストがかかるという発信が足りないな事をあらためて痛感しました。
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