かつて一人の経営者の死がこれほど多くの人から悼まれた事があったろうか。昨日もスティーブ・ジョブズ氏の事を書きましたが、今朝もの新聞報道では氏が他界したことに対して多くの紙面が割かれています。
初めてマックを使った時の事を衝撃は今でもよく覚えています。当時はコマンド入力全盛期にマウスでの操作は大きな違和感でした。何よりも取説が薄っぺら。いままで直接命令を与えてPCを動かしていたのが常識だった私にはこの操作を「受け入れる」事が何よりも大きなハードルでした。それぐらい彼の思考は先を走っていたように感じます。
彼の死を悼むと同時に話題になっているのはジョブズ流を如何に継承していくかという事。ジョブズ氏が後継者として育てたクック氏は「ジョブズ氏ならどう考えるか」という思考は身についていると言われています。
当面は既存の事業計画に沿って経営が進むため、業績の心配はないといわれるものの、ITはこのところジョブズ氏が先頭を走ってきた分野。斬新なアイディアが消費者を引き付けてきただけに彼の死はあまりに大きいと思います。
「お客様が感動する事」がビジネスの原点と言われますが、ジョブズ氏はそれを全く違った発想で具現化してきました。全く考えもつかない発想がないとビジネスモデルは大きく変わらないのだろうと思います。
私どもの印刷業界も大きな変革期にきています。過去の延長にない事は業界も認識しています。であれば原点の「お客様」を究極に求めていくことにヒントが隠されているのかもしれません。というのは簡単ですが・・・。
彼から学んだ常識への反骨心と自身のこだわり。その思いを表現した言葉にヒントが隠されているように感じます。「マックはパソコンではない。マックはマックなんだ」
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