ここに一冊の本があります。テリー伊藤が書いた「なぜ日本人は落合博満が嫌いか」というタイトル。この本では日本人の大半が決して好きになれない落合に対する評論をテリーなりの切り口で書かれています。そして彼はこう言います・・・「日本人は落合の凄さを評価できるほど大人になっていない」と・・・。
決して媚びず、はしゃがず黙って信念を貫く姿勢がいま日本人に必要であり、彼は「落合力」と呼んでいます。
ドラゴンズがリーグ優勝をしました。しかし予想通り足踏みをしてじらして…。ただファンとしてはどこかで「当然」という不思議な気持ちがあります。おそらくこれは自分が子供のころジャイアンツファンが持っていた「勝って当然」という気持ちと同じなんだと思います。
一方で9月の解任発表以降、絶対に優勝してほしいとも思っていました。決してマスコミ受けせず、サービス精神もない彼ですが、選手達の彼への信頼感を見ると、また同じ解任後失速した日本ハムと比較しても選手を「大人」として育て上げる彼の手腕は大したものだと感じます。
「勝つだけじゃなくサービス精神が必要だ」といいます。本当にそうでしょうか。現に阪神の真弓監督はクライマックスシリーズ進出を逃し解任となりました。ファンも「結局、勝たなくては駄目…」とはっきり言っています。どんなにきれい事を言ってもようは勝負の世界。勝って初めて評価されるのだと思うのです。
OBをコーチとして採用しない落合監督。実は最初はOBを使っていました。野球観が会わなければOBといえども採用しないという彼の信念だと思います。そこには決して「仲良しクラブ」にならない勝負への執念を感じます。
勝つ事を目標にし選手にもプロそのものを叩きこんだ落合監督。来年は監督はじめOBでコーチ陣をならべるとか。ひょっとするとプロ意識は選手の方が上かもしれません。OBよりも勝負の厳しさは今の選手の方が身をもって体験していますから。
ところで冒頭のテリー伊藤の本、「もし落合が総理大臣だったら・・・」というコラムもあります。結構面白いですし、いま必要とされる日本人としての強さがわかります。興味のある方はご一読ください。
これでしばらく強いドラゴンズは見えなくなります。これは私だけの見解ではありません。したがって絶対に日本シリーズに進出して日本一になって退団して欲しいなぁ。球団を見返してほしいと思っています。・・・このコメント中日ファンらしくないでしょ。
コメント
そうですね。
しばらく中日も休養期間に入るんでしょうね。[zzz/]
落合時代を懐かしむ声が、すぐに聞こえてきそうです。