ドラゴンズの優勝の原動力が球団社長の敗戦時のガッツポーズだった…そんな話題を目にし驚くやらあきれるやら…。巨人戦の敗戦で、なんとガッツポーズを繰り出し、球団関係者がその光景を目にしチーム内に広まったそうです。
監督自らが 「ウチがひとつにまとまったのは、あのガッツポーズからだよ」と。なにせ球団社長でありながらアンチ落合の急先鋒だったとか。
事の真偽はともかくとして社長という立場でありながら、自らの部下の敗戦に喜んでしまうのは、社長としてありえない絵ですし、会社でいえば経営者会社への不信を招くだけです。
と同時に、この行為が選手の反骨心を呼んだというのも優勝へのアシストだったとは何とも皮肉な話です。ある主力選手は「監督のことを嫌いなのは構わなけど、試合をやってるのは選手。選手をバカにしてるのと一緒」とコメント。この怒りがパワーに変えたと言います。
これを我々の企業目線で考えたらどうなるのか…。トップである私が幹部社員が気に食わないから失敗を喜んだとしたら…。社員数が多い大企業であれば「学閥」をはじめとする派閥の存在を耳にしますが、少なくとも我々クラスの会社ではそんなことになったら会社は持ちません。
つまり会社トップの個人的感情で経営はできないという事。至極当たり前の事ですが、その当たり前のことは企業体が大きくなるにつれて忘れられてしまうのでしょうか。
それにしてもこのままオフを迎えたときの契約更改ではかなりもめる要因になります。唯一違うのはプロ野球選手といえども一人の個人事業主。契約の話し合いも企業対事業主です。
仮に最高の成績を収めたとしても、感情的なしこりが残るのは間違いないですから、企業でいえば会社に対する忠誠心が無くなってしまうのと同じ。
そんな小さな火種が原因で積み重ねてきた企業風土の構築があっという間に崩れてしまいます。ファンあってのプロ野球、こんな記事を目にするとファンとしてさびしい思いをしますし、一経営者としてあらためて襟を正さなくては…と感じる次第です。
経営者は完璧ではありませんし、間違いもします。そしてそれを社員に包み隠さず見せることも大事なことだと思います。しかし個人的感情を出してしまうのは取り返しがつきません。ビジネスの世界だからこそ「感情の公私混同」程たちの悪いものはありません。
それにしても…敗戦でガッツポーズ、球団の社長をやっていることが私には理解できません。
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