佐々木則夫・・・この人の名前を聞いてピンと来た人は、少なくともこの夏まではほとんどいなかったように思います。ご存知「なでしこジャパンの監督」で一躍時の人となりました。
大宮アルディージャをJFLからJ2に格上げした時の監督。選手時代に奥様が脳炎を患った時、看病の為にサッカーを離れた愛妻家でもあります。
この監督の評価がウナ上りです。ワールドカップでの優勝に続いて過密スケジュールの中でのオリンピック予選を勝ち抜いた采配、女子選手たちを束ねていく指導者としての才能が注目されています。
彼が女子の監督に抜擢された時は「大丈夫か」という声が上がったといいます。しかし自分というものをしっかりと持っている今の選手に対して彼は指示よりも見守る事に重点を置いたそうです。
時には場を和ませる冗談を発していくメリハリのある接し方。この絶妙の距離感がとかく人間関係で難しいといわれる女子のモチベーション、一体感を作ったのだ感じます。
今後は女性の指導者としての講演依頼が引っ張りだこになると言います。企業のリーダーや幹部、そして人事採用者が対象だそうです。それだけ女性の社会進出が多くなったという事ですね。
なぜ佐々木さんが慕われるか…私なりの分析ですが、あの温かいまなざしと人への気遣いだと思います。オヤジギャグの連発は報道陣に対しても同じです。要は選手であれ、報道陣であれ「相手を不快な思いにさせない」この心温まる思いがこの人を引き付けるのだと思います。
「つべこべ言わずに俺についてこい!!!」昔はそれが当たり前でした。しかし根底は同じだと思います。厳しい言葉が決して不快にならないコミュニケーション術。俳優の竹中直人さんがよくやる「笑いながら怒る」って例えは失礼ですかね。
今のところ年収は無名だったという事もあり大した額ではないといいますが、これで講演会を含めて一億は下らないとさえ言われています。いやそれだけの価値はあると思います。これからのリーダー像を発信するのですから…。
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