中日の落合監督が辞任。三年契約の三年目ですから契約上は普通の事。8年も監督を務めたのですから…。しかしなぜ今という思いもあります。また次期監督がOBの高木守道元監督。「新しい風を入れたい」という球団側の説明の割には優勝を争っているチームの人事異動としては無理があります。
要は球団の方針と合わなかったというだけの事。ご存知のように落合監督はスーパー偏屈です。報道陣とのやり取りも人を小ばかにしたコメントですし、何よりもファン感謝デーに顔も出しません。
彼の監督学は常勝チームを作ること。したがって本来の野球とは離れた部分では全くファンを無視したかのような行動になってしまうのです。しかし以前は広岡監督をはじめこうした監督は多かったように思います。
彼が中日新聞に連載していた「読む野球」。これはプロとしての選手のあり方、またプロ野球の本来の姿を述べていました。ようはとってもプロ野球を愛していた人だと感じます。
以前は野球は娯楽の一番手。その時代はこれでよかったと思います。事実強いチームを作ってジャインアンツに挑むという絵が野球界のビジネスモデルでした。
しかし娯楽も多様化し、Jリーグの発足でサッカー人気が出てくると野球だけが独占というわけにはいかなくなってきました。事実ドラゴンズはこれだけ勝っていても球場入場者数は年々減少しています。プロ野球も興行ですので、お客様さんが入ってなんぼの世界なのです。
どんなにいいものを作っても売れない・・・今はそういう時代。お客さんをどれだけ呼べるかは結果だけではないサービス精神が大きいのだと思います。勝ち負けだけをお客さんは決して求めているのでなく選手のパフォーマンスや親近感を求めているのが今の時代です。
一方で同じ監督辞任会見後でも日本ハムは成績が下降、解説者の大矢さんは「中日は大人のチーム」と表現していました。落合監督の教育してきた結果が辞任発表後のチームの成績を表しているようです。選手をプロとして扱い、しがらみを排除する部分が選手にも信頼があり、好成績を残しているのだと思います。
経営者にとって彼のような管理職はいまの時代なかなか使えないように思います。顧客満足という結果が以前とは変わっていますから…。しかし勝負の厳しさに対する彼の姿勢は学ぶべき部分があり個人的には好きです。
いよいよヤクルトに猛追。優勝の可能性が出てきました。おかげさまで強いドラゴンズを長く見てきました。これで来年からは正直???・・・であればでいっそのこと優勝して彼の美学を結果としても残してほしいと思います。
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