新年度になって多くの物価が上がっています。日用品に直撃する今回の値上げ、町のスーパーなどでの価格表示の変更の様子がニュースになり、商店主の値上げに対する防衛策が報道されています。
そこで必ず取り上げられるのは「チラシ」です。あるスーパーではチラシの配布数を減らし、インターネットで配信をすることで広告費を削減、仕入れ上昇分を調整していると報道がありました。
またある洋菓子店も広告を自分で作成することで広告費用を抑えるとのこと。経費削減で一番最初に取り掛かれるのは広告宣伝費。以前からこの傾向は同じですが、最近は「チラシを減らす」というと「やっぱり」という感想を持ってしまいます。
「チラシを減らす」以前は景気が回復すればまた復活としましたが、最近はネットに移行しますので、一度紙媒体を減らしてしまうと、元の部数に戻ることはありません。新聞発行部数の減少に加えてダブルパンチとなっています。
経費節減の筆頭対象が印刷物となるとなにか「悪者」のように扱われてしまいますが、我々印刷会社にとっても広告の効果を発信するいい機会ではないかとポジティブに捉えるようにしています。
紙媒体が減少している・・・そう捉えがちですが、実はお客様自身がデータを自分で作っていることが根底にあります。マーケティングセミナーに小売業主の方の参加が増えているのをみると、お客様自身が「売れる広告」を考える時代になったのだと。
本来我々はプロのはず。ただこの「プロ」は今まで「綺麗にかっこよく」製作するプロではなかったかと。「お客様は一体何が欲しいか・・・」それを考えれば広告宣伝の本当の必要性をお客様に伝えることができると思います。
そこには今までのような「大量」はありません。「量より質」と考えると印刷物は数量でなく中身。「広告宣伝の必要性」を説いてお客様に使っていただく、我々の役目はひとつ上のステージが要求される時代だと思います。