最近当社のお客様もネットプリントを使い始めるようになってきました。遠方からご縁のあるお客様も今までは当社に制作から印刷までお願いしていただけましたが、「インターネットではこの金額だけど」というメッセージが。
いよいよネットで印刷をすることをお客様が気づきだしてしまいました。いつかこういう日が来ると思っていましたが、価格をお客様が握るということはこういうことなんだなと今更実感しています。
印刷の値段は特殊な部分もあり、なかなか表には出ていませんでした。またそれが業界を守ってきた要因でもあります。それだけ我々は自社の立ち位置が安全地帯にいたのだとあらためて思います。
考えてみれば今までチラシや販促品のお手伝いをしてきたものの本当の意味でのお客様に寄り添っていなかったのかもしれません。マーケティングと言いながら実は価格を握られている状況が如何に大変かということを実感することはなかったように思います。
机上の空論と言いますが、まさに我々は空論の上に立って仕事をしていたのではないかなと反省する次第です。表面上だけで仕事をしていたのではと・・・。だからカッコいいもの見栄えのいいものを良かれと提案してきたのだと思います。
私の経営の師匠からはこれからの印刷業界は「コンサル業だよ」と私に言います。コンサルタントというと何か講演をしているイメージですが、そうではなく「お客様お悩み解決業」のイメージです。
今の当社なら過去にあった同じ広告の依頼があっても、チラシの相談があってもある程度ご期待に沿えるような気がします。それは価格を握られている厳しさを実感しているからです。その感覚があるからこそお客様に寄り添えるのではと。
「お客様お悩み解決業」その言葉に置き換わるだけで思考がぐっと変わる気がします。悩みを解決するのは寄り添うしかありません。そして結果としてそれが紙媒体になれば最高だと思うのです。「必要とされる紙媒体」なのですから。「お悩み解決」努めて意識したいと感じた次第です。