誰もが知る大手家具販売の企業が創業者と後継者の間で大変なお家騒動になっています。経営手法に対する考え方の違いですが、これほどの大きな会社、それも上場企業では珍しいと言います。
こうした問題はかつて私の先輩経営者でも数は少ないですがありました。コトが大きく発展して収集がつかず、結局息子を追い出してしまい、企業自体を売ってしまったケースもあります。その度に事業継承の難しさに考えさせられました。
私の師匠は「子不幸」という言葉を使います。今回のケースにこの言葉が当てはまるかは分かりません。引き際が悪いのか、それとも現社長の経営手法に問題があるのか当事者ではないので迂闊にコメントはできません。
ただ正直な感想としては「お客様を見ていない」と感じてしまいます。「購買を決定する」「売り上げを作る」のはお客様ではないかと。そういった視点にたったとしたらここまで大きくこじれることはなかったのではと。
当社のような小さな会社でさえ、なにか事を起こす場合お客様視点かをチェックすることにしています。今回の場合、創業者としての勘所と経営学を学んだ光景経営者。どちらも正しいことを行っているとは思いますが、最終的なジャッジはお客様ではないかと。
それにしてもテレビで写った会長の左右後ろに並んだ幹部社員の人たち。彼らはどんな気持ちであの場所に立っていたのかなぁと。本当は「どっちについたらいいのか」と思っているのではないかなと見ていて気の毒になってしまいます。
経営を預かる者として仕事以外でそうした迷いを社員にさせてはいけません。今回の被害者はお客様だけではなく、働く社員も含まれています。経営方針で迷ったら「お客様が喜ぶか」と自問自答することだと思います。
「いうのは簡単・・・」とお叱りを受けそうですが、第三者だからこそシンプルに考えるのですが。親子の確執は企業の大小には関係ないということでしょうか。