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生きているだけで

「3.11」昨日はやはり特別な日。あれから4年、「まだ4年」「もう4年」人によって受け止め方は様々です。しかしこのところ復興を目指す多くの企業がなかなか軌道に乗らず倒産したという報道を見かけると気持ちは複雑です。
助成金を使って立派な施設を作り、なれない水耕栽培にチャレンジした会社が結局経営に行き詰って倒産という報道を見ました。水耕栽培に対する知識が未熟だったこと、計画したほど需要がなかった事が理由だそうです。
といっても経営をしていくうえでの見通しの甘さが原因には変わりありません。どれほどの需要があるかという市場調査、生産する商品が消費者に受け入れられる品質を提供できるだけの技術的なスキルなど。
これらは経営していくうえではどれも当たり前のこと。助成金で民間の活力を起こしていくだけでは限界があったのかなと思います。そしていくら復興という旗印を掲げたとしても、現実はそんなに甘くないということをあらためて感じます。
それでも震災当時は「生きているだけで」という気持ちがあったはず。どん底を経験した人たちだからこそ、神様は逆にご褒美をくれてもいいのになぁと感じるのは私だけではないなと思います。
特別番組を見るたびに我々はつくづく恵まれていることを感じます。「業界は厳しい」とか「売り上げが・・・」のように一喜一憂しますが、それは「明日は必ず来る」と当たり前のように思っているからだと思います。
私の友人で生死をさまよった経営者がいます。無事に生還して彼が言ったことは「生きて帰ってくると自分の悩みがどれだけ小さかったかが分かる」といいます。今も同じ気持ちなのかは分かりませんが、「生きているだけで」という気持ちを如何に持ち続けるかですね。
「お蔭様」という言葉があります。古くから「陰」は神仏などの偉大なものの陰で、その庇護を受ける意味として使われているそうです。感謝の気持ちを持っていれば必ず神様は守ってくれる・・・そう思いたいなとあらためて強く感じた次第です。


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