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搾り出すとき

全国印刷工業組合連合会の「産業戦略デザイン室」に委員として参加しています。これからの新たなミッションは2025年の業界の絵を書くこと。業界の10年後のあるべき姿や女性の活用を如何に進めていくかといった内容です。
その中にエネルギーや環境問題を考えた場合の紙媒体を主体とした印刷業界の絵を描いていくという内容がありました。先週末の広島での会議でこの事についてちょっとしたやり取りがありました。「果たして紙媒体を主体とした印刷はどうなっていくか。」
意外かもしれませんが、現代の印刷物は多くのエネルギーを使います。紙の生産もそうですし、印刷機を動かすのも大きな電力を必要とします。環境という切り口で考えると印刷はひょっとすると環境にやさしくないかもしれません。
「構造不況」ばかり取りざたされますが、「環境」というキーワードでは今の延長上の印刷の世界はないかもしれないなと。業界に関わるメンバーにも関わらず、印刷そのものの将来については非常に冷静に捉えているなと思いました。
グーテンベルグの活版印刷機の発明から五百数十年が経過しました。その間情報伝達の手段として紙に転写し、多くの思想や文化の発展に寄与してきましたが、少なくともこれからは紙媒体も「情報伝達の一つ」の手段に過ぎないのかなと感じています。
「自分だけは大丈夫」災害が訪れるたびにどこかで思っている私たちに対して鳴らされる警鐘。災害は備えればいいですが、業界に求められるのは備えることではなく、新たな姿を書くことだとあらためて思います。
でも紙への印刷はなくならないのも事実。この事実にどう向き合っていくか。印刷機を持たない経営者仲間は印刷機がある我々をとても羨ましがっています。共通するのは印刷を実に効果的に使っていること。
「経営者の仕事はアイディアを出すこと」たびたびブログでも書いていますが、いよいよ我々はそのアイディアを絞りだす時が来ていることを実感します。この集まりの人たちとどんなキーワードを出すか、私自身にとっても大切な時間となりそうです。


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