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意外にアバウトもいいかも

先週末に業界の企業見学会に行ってきました。場所は富士フィルム、「フィルム」という名前が付いていますが、ご存知のとおり今はフィルムレスの時代、一足早く印刷機器に対しても舵を切りあらたな技術開発を手がけています。
そうした印刷関連の開発視察とは別に「富士フィルム先進研究所」も訪れました。ご存知のとおり最近は化粧品をはじめ薬の開発に力を入れ、インフルエンザ治療薬がエボラ出血熱にも効果があるとさえ言われています。
先進開発センターの名のとおり素晴らしい外観と行き届いた施設。中庭から各フロアを見わたすことができ、部屋ごとに事務用の椅子の形状も異なります。各フロアの机の配置も斜めにすることでコミュニケーションを図る配慮もしているとか。
会議室もガラス張りでオープンな状況であり、各所に休憩スペースも設けられ社員を大切にしていることが伺えます。大企業らしい「働く環境」をとても重視していることを感じました。
研究施設ですので、写真は当然御法度。あくまで施設の紹介ということで、実際の仕事の様子を間近で見ることはできません。だからではないのですが、個人的には室内全体に温かみを感じることはできませんでした。
開発企業ですので、研究に配慮した室内の色合いもあるのかもしれません。また働く人たちの表情もみな無表情のような印象です。仕事柄なにか一本目に見えないピンと貼った糸のような空気感を感じました。
そうさせている要因はおそらく開発する人たちが持つ大きなプレッシャーではないかと。「無から有」を生み出す研究開発はいつゴールが来るかわかりませんので、私どものような仕事からは想像もつかない感覚だと思います。
会社からすればそれだけの精神的な負担を強いるのですから、それ相応の環境を用意するのは企業として当然かもしれません。お医者さんも常駐するこの施設、さすが世界企業でした。
一方で当社のような中小企業ではとても与えることのできない環境。でもどちらが幸せなのかはわかりません。当社のように意外にアバウト空気感も良いのかもしれないなと。溜息が出る施設にはそれ相応の負担が社員にはあるのだと、妙な納得をしてしまいました。


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