昨日も毎年成人の日恒例の伊集院静さんのエッセイが書かれたサントリーの広告が日経新聞に掲載されていました。若者に対して「気負うな」という気遣いと「小さくまとまるな」という後押しをしてくれるこのエッセイがわたしは好きです。
そんな今時の若者気質について先日の日経新聞にこんなことが書かれていました。「下積みよりも一線」。大手企業に就職しても組織の中で仕事をしていくよりも自分の力を発揮できる転職や企業をするというのです。その多くは収入が半分になったというのです。
一方で都会を離れて地方で仕事をしていく人たちも増えているといいます。わたしの知り合いのご主人もIT関係の仕事についていましたが、あまりの激務に地方の公務員試験に受験し合格。収入は激減したものの家族とともに自分の生き方を優先しています。
共通するのは収入が減っても「自分らしさ」「自分のやりたいこと」を優先する時代にだということです。その中から気の合うもの同士が集まり起業しトライしていく「ベンチャー企業」も出てくるのだと思います。
ところで、このところ大学キャリアセンターに学内の就活説明会に申し込んでもほとんど断られてしまいます。かつては「とにかく出展して欲しい」とまで言っていたのが手のひらを返すような対応の大学もあります。
売り手市場といわれる時代、大学側にとっても学内企業展には中小企業よりも大企業のほうが学生や父兄受けが良いと踏んでいるのだと思います。自立しようとしている若者の一方で、それでも多くの学生が大手思考というのは、親の立場であれば自然かもしれません。
そんな中で中小企業はどう差異性を出していくかがこれからの大きな課題です。当社もここ数年多くのインターンシップを受け入れ、また母校のインターンシップ後のフォローアップに卒業生が出かけています。
こうした取り組みはすぐに結果が出ませんが、我々のような中小零細企業だからこそやらなくてはいけないと思っています。「自分らしさ」「自分の力を発揮したい」そんな場を作り出せるのは我々のような中小零細企業にこそ可能性があるはずですから。
「むかい風を歩くんだ。」が今回のタイトル。お客様との距離が短い中小企業には向かい風に向かっていけば必ずお客様の笑顔に接するご褒美があります。そのための「主体的に考え動ける」場づくりが必須。そんな環境づくりに努めています。お楽しみに。