先日の息子の結婚式に、来賓としてご挨拶をいただいた方のお話は久々に「上手い!!」とうなってしまいました。その会社は今年上場を果たした会社で、世の中でいうとベンチャー企業の部類に入ります。
歴史の浅い会社ですので、急成長するにはそれだけの若いスタッフと「イケイケ感」が会社の風土として当然あります。そして忘れてならないのは人に伝えていく時の「メッセージ性」。
理屈で言えばそのとおりですが、実際にそれを目の当たりにすることはあまりありません。大変手前味噌で恐縮ですが、私自身よく他からそういわれる事があります。しかし今回は私が脱帽してしまいました。
まず「今日はふたつのことについてお話をします」という言葉から始まりました。私自身が自身の講演でよく使わせてもらいます。「ふたつ」この言葉で受けての整理ができるからです。
そしてはっきりとした口調で「私が○○しています」「・・・と私は感じています」という言葉の言い切り調。こうした話し方は聞いているほうにもメリハリが出ますので、耳聞こえが良い印象を受けます。
最後に「今日お伝えしたかったのは○○と○○」という締めの言葉。こうした言葉を発することで、頭の中が最後に整理することで、頭の整理ができ話の中身が記憶に残りやすくなります。
その方だけがお上手なのかと思っていたら、直属の上司もそのあたりをきちっと押さえて話されていました。おそらく成長していく裏には、メッセージを伝えていくという会社の大きな考え方があるのだとあらためて感じた次第です。
コミュニケーションというと、とかく「聞く」事ばかりを考えてしまいがちですが、実は伝える側も大きな役目を負っていると思います。特に上席の社員はミッションとして「傾聴」をクローズアップしますが、実は明確に伝える事も大切なのだと思います。
伸びる会社にはこうした言葉の力が大きなキーワードとなっているのだとあらためて感じました。そしてそれは基本に忠実で決して奇をてらっていないなと・・・。勉強になりました。