昨日に続き「大学生のためのマーケティング研究講座」ネタ。この発表の中で企業が道の駅に置くお土産品の売上げをどう伸ばしていくかというお題でプレゼンをしていました。ビジネス用の焼き菓子のようで値段も2000円台。道の駅では少し高いなという価格帯です。
これをマーケティングの手法に従って、新たな購入層を見つけ出していくのですが、結果彼らが考えたのは店頭でのPOPでした。よく小売店などで見かける商品の手書きのPOPです。
この手法、今ではマーケティングの世界で当たり前となっていますが、このPOPのおかげでこの焼き菓子の売上げが2倍になったと言いますから、こうしたベーシックな手法はまだまだ生きていることを実感します。
一昔前私がまだ営業をしていたころは、かっこいいチラシが流行でした。イメージが選考し、まずはかっこいいデザインが先決。そしてなにやら意味のわからないキャッチコピーが必須と言う時代でした。
そうした曖昧さが理解できないと、「印刷営業としては失格??」「広告代理店の営業はできません」「そんなこともわからないの」ぐらい言われていたことを思い出します。また現実に当時はそれが印刷物として溢れていたように思います。
マーケティングは戦争用語だと言います。確かに「ターゲット」と言う言葉もそうですし、戦略や戦術と言う言葉には「戦う」と言う漢字が使われています。お客様に関心を持ってもらうのに「戦う」はないですよね。
マッチングした企業が彼らの提案をどう捉えていたでしょうか。POPの威力は当然知っていたのか、より「かっこいい」物を求めていたか知る由もありませんが、少なくとも発表を聞いていた人たちはこのベーシックな考え方が結局人の心に響くと思ったはずです。
「カッコいいものを追いかけたい」のが若者心理。そうした中で学生が気づいたのはなんとアナログのPOP、物を買うには「買う理由」を伝えることが必要なことを気がついた彼ら。どんな難しい勉強よりも身についたと思います。
メディア・ユニバーサルデザインといい、このPOPといい、我々なんかよりずっと伝わる発表、我々はついつい言葉を飾っているようです。学生に教えてもらいました(^^;)