我々の仕事は一文字でもミスがあれば、また色が少し違っていたら見る人によってはクレームになります。ずいぶん前は、たとえ誤植でも「お客様が校了(OKですから印刷してください)したから仕方がない」と言い切ったそうですが、今はそんな時代ではありません。
それでも不幸なことに仕事で粗相をしてしまったとしたら、その時の対応がとても重要であり大切なのは言うまでもありません。そこで少しでもつくろう行動をしたら、大変なことになってしまう・・・今は「信用」がより大切な時代となりました。
政治の世界も同じようです。先日の2人の大臣の辞任会見の当日、夕方には新大臣が決まって皇居での認証式を済ませていました。政治評論家は批判を最小限にかわすためだといっています。それだけ緊急対応が先々の展開を変えてしまうのだとあらためて感じます。
と・・・書きながら、それでも許されないミスはあります。ついつい「ミスはつき物」で片付けてしまいがちですが、そのミスの内容をきちっと見ることが我々トップの務めではないでしょうか。
技術的なミスは成長につながっていけばある程度目をつぶることもあります。しかし仕事を「流してしまう」ミスは、仕事に対して真剣に向き合っていない証拠。大切な仕事一点一点をたくさんの仕事のひとつとして捉えてしまっている結果です。
自動車業界をはじめとする製造業の多くはシビアな中で身を置いて仕事をしています。一方感覚にゆだねることが多いわれわれの仕事は「人がやることだから・・・」といった甘えがあるのではないかと・・・。
そのあたりの見極めを常に見ていく厳しさを社内に根付かせる雰囲気作りが必要だと最近特に感じています。二度と起こさないと自身で思うために「なぜ」を繰り返していくことだと思います。
この姿勢は協力会社に対しても強いメッセージとなります。「あそこは妥協しない」そう思っていただく姿勢はお客様の代弁者として伝わるからです。「お客様ならどう思うか・・・」目先にとらわれず、冷静なジャッジを心がけたい、その空気を作るのが私の務めです。