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常に変える

先日愛知県印刷工業組合でパネルディスカッションのコーディネーターを務めさせていただきました。内容は「印刷道」というお題。いま組合では「業態変革」の提言を長く進めています。
お気づきのように印刷業界は構造不況に喘いでいます。このままのビジネスモデルでは縮小は避けられません。業態を自ら変えていかない限り生き残りが難しい状況です。今回は実際に変革を押し進めている企業の経営者に登場してお話を聞こうと企画されました。
「印刷に特化している会社」「新たな技術を取り入れて全く違う販路を開拓している会社」「フリーペーパーやサインなどの多角化を目指している会社」「データ作成を充実している会社」など、どの会社も個性的な会社ばかりです。
案の定今のビジネスモデルを作るために数々の失敗と多額の投資をたそうです。さらっと「大変なのは経理でした」とか、「○○○万円毎年赤字を出しました」と簡単に話をしていましたが、当時は大変だったと思います。私ならそもそもそんな橋は渡らないかもしれません。
もうひとつき驚きは作り上げたビジネスモデルに固執していないことです。いまのビジネスモデルで先々食べていけるなんて考えていません。次の新しいことを常に考える「現象維持」に甘んじない姿勢が四人に共通するところでした。
「そんなことは当たり前だ」と言われるかもしれませんが、実際にそれを具現化している経営者は意外に少ないのではないでしょうか。経営者だけでなくむしろ社員は変わることをとても嫌がります。それほど変わるというのは体力がいるということだと思うのです。
体力がいるからこそ行動した者勝ちと思います。加えて企業改革やひかりが見えるまでの道のりに「効率」や「短距離」は存在しないのだと。ハウツーのセミナーに人は集まりますが、そのまま真似しても成功しないのは結局覚悟がないからだと思います。
それにしても出席した経営者の方は自社のハウツーを惜しみもなく話されていました。それだけ簡単には真似ができない自負があるのだと。結局は自社のビジネスモデルを作り上げるのは自分のスタイルなのだとあらためて思った次第です。常に変える、経営に一番大切な切り口かもしれません。


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