先日来報道をにぎわしている飛鳥涼の覚せい剤事件。あまりに歌謡界ではトップスターですので、店頭からCDが一斉になくなったりし、世間だけでなく業界的にも大きな影響のようです。
彼ほどのスターがなぜこんな事件を起こしてしまうのだろうか…。そんなことをふと思ってしまいます。富も名声もあり、印税もたっぷり入りますから生活にも困りません。それなのに…と正直感じてしまいます。
しかし一方で創作していく事が彼の仕事ですので確かに焦りがあるのもうなずけます。かつてサザンの桑田佳祐さんが若いころは面白いように曲ができたが、今は一曲を作るのに大変な労力を費やしていると。
注目されるようになるとそれ以上を目指そうと無理をするのが人としての性。名声を得た彼にもこうした焦りがあったと思います。実は中高年の覚せい剤犯罪が多いといいます。社会で微妙な立場の年代だけに、解放感を得るために使用するといいます。
「見栄っ張り」という言葉があります。今回のことをこの言葉と結びつけるのは無理もありますが、人はこの見栄のために頑張ることができ、一方で知らない間に自分で自分苦しめているのではないかと思います。
我々後継者もそんな部分があると思います。創業者と違い後継者は「守る」という意識が強いといいます。一方で無理してでも頑張れるのは先の「見栄」があるからだと思います。周りから注目され知らない間に偶像化を生みそれを守ろうと無理をする・・・そんな悪循環にならないとも限りません。
見栄によって違う方向に自身が向いてしまい、歯車が狂うと取り返しがつかなくなります。彼の事件を見ながら、転落するのはあっという間だとその怖さを感じると共に、人の弱さ、人の性を感じます。月並みですが何事も程々ですね。