先日以前お付き合いいただいた方が、職場も変わり当時の担当営業とお邪魔してきました。ひとしきり昔話に花が咲いたのち、今お付き合いの印刷会社について話が及ぶことに。というは応接室のカレンダーに印刷会社の名入れのカレンダーがあったからです。
「当社はほぼ一社独占です」と相手の方。ほぼ毎日のように担当営業が訪れ、職員も顔を見ればツーカーで話ができる関係を築いているといいます。以前は「御用聞き」という言葉を使いましたが、まさにそれを地でいっているような状況です。
私がこの世界に入った時に、師と仰ぐ先輩から「複数社の付き合いは可能性があるが、一社独占の場合は入り込むことは難しい」と聞いたことがあります。その先輩、長く損保を担当し、当時出向で系列の広告代理店の役員をされていました。
人の懐に入るのがうまく、営業力には定評があった方でした。そんな方でも一社単独の状況の牙城は崩せないといいます。とかく古臭いといわれがちの「御用聞き」といわれる営業スタイルですが、意外に今でも有効な営業手段だなと。
ネットの時代になり、携帯やメールなどで簡単に情報のやり取りは出来る時代になりました。業界特有の「御用聞き」は時代遅れだといわれます。しかし壁にかかったカレンダーを目にしながら、こうした営業は今でも十分通用すると改めて感じました。
ただ全く他社が付け入るスキはないのかというと決してそうではないと私は思っています。何か新しいもの、お客さんが必要としているもの、それを提案することで活路が開けるのだと・・・。
「そんなことわかっている」と当社の営業はいうかもしれません。だからこそ、そのために当社では多くの情報や、資格の取得に対しての手当てを厚くしているのです。御用聞きは大切な絆ですが、それが絶対でもない時代と思っています。
裏を返せば、一度関係を築けばこうした「御用聞き」のような関係を作りやすくなるということ。関係性を早く築けるために、多くのネット情報があるのだとも思っています。付け入る隙・・・・きっとあるはずです。営業は人とのご縁ですので。