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大切なことはね

東京に出張の度に、お会いするコンサルタントがいます。先日も昼食をご一緒させていただきました。この方、全国の中小企業からコンサルを依頼され、顧客のなかには同業者もおり、昨今の業界の状況も十分に理解されています。
そんな彼に「これからのキーワードは」と尋ねたところ、返ってきた答えが「家族」という言葉。これからは家族がキーワードだというのです。彼曰くヨーロッパの会社は少人数ながらも家族で代々続いているところが多いと。
印刷業界は10人以下が80%といわれる業界。家族だけで行っている会社も沢山あります。その少人数はまさに今の印刷業界と規模的にも似ているというのです。
会社の業績悪化の危機感から社内研修を要請されることがこのところ多いそうですが、そこで問題なのはトップの姿勢だといいます。せっかくテコ入れのために要請しても、研修が休日だから土曜日だからと社員に遠慮していることがよくあるというのです。
企業が順調にいっている時はともかく、非常時にどれだけひとつになれるか。「大変な時だから頼む」となぜ社員にトップダウンで伝えられないのか。緊急事態だからこそ、トップの姿勢が求められ、リーダーシップを発揮する時だと言っていました。
大企業であれば組織的に動くわけですから、トップの関わりよりも幹部社員の関わりが重要になります。しかし、小さな会社はトップの顔を見ることが出来ます。それだけに日頃のトップのメッセージ性がポイントだと言われていました。
印刷道という業界の冊子編集に関わった際、百年企業の原稿を執筆しました。百年続く企業を取材し、継続してきた理由を探るためです。その時に感じたのは、経営理念の代わりに家訓がある会社が多いことでした。
ITとかSNSといわれますが、あくまでこれらはツールのひとつ。長く継続をしていくためのキーワードの一つが家訓だとしたら、先のコンサルタントがいっていた、「家族」というキーワードも理解できるなと。そしてトップのリーダーシップが如何に重要かも改めて感じます。
「大切なことはね」とそのコンサルの方。「日頃の社員とのコミュニケーションとトップの後ろ姿ですよ」と…。うーん、結局そこなんだなと、あらためて思っちゃいました。


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