新たなお客様を創出し続けないと売り上げは下がっていく事は言うまでもありません。そのために新規開拓は必須です。我々印刷業界も縮小により、顧客創出に躍起になっています。これが価格競争を増長し、ダンピング競争となっています。
それでは新規だけやっていればいいかというとそうでもありません。実は新たなお客様を創出したということは、逆に言えばお客様の取引先から言えば「お客様が去って行った」「取られた」ということに他なりません。
取引先を変える理由はいろいろあります。対応の問題も大きな要因ですが、よほどの事でない限りは、すぐに取引先を変えるということはまずないと私は思っています。おそらくその前に「サイン」のようなものがあると思っています。
「デザインを変えたいんだけど…」とか「今一つチラシの反応がねぇ」といった独り言のような投げかけです。この投げかけが実はとっても大切なサインだと思うのです。
ちょっとした一言を聞いてすぐに反応し、何らかのリアクションをすれば、その時点ではそろそろ変えようと思っていても、そのタイムリーさに考え直す…なんてこともあると思っています。
「お客様の事を考える」というのは、なにも新たな提案だけを指すのでなく、ちょっとした顧客の一言を聞き逃さないことに起因するのではないのでしょうか。「何気ない一言を聞き逃さない」それに反応することが「できる営業」だと思っています。
ようは関心を持っている…というサインをお客様に出すことだと思うのです。新規ばかりに気持ちが行ってしまい、ふと気が付いたら大切なお客様を逃してしまった…なんてことになったらシャレになりません。
足元を固めるといいますが、何事も「今を大切にする」という心構え、気構えが大切なキーワードだと最近新ためて感じています。