社屋を建てて18年が経過。その間一度も外壁をさわっていませんでしたので、いよいよ塗り直す時がきました。塗装関係の友人に見積もりを依頼、その友人が外壁を見て「かなり良い塗装剤を使われましたね」と一言。通常はこれだけの長い間塗装が持つことはないそうです。
そんな言葉をあらためて聞くと、お金をかけるところはそれなりに費用をかけていかなければと感じます。日頃はついつい目先の金額に惑わされてしまい、結局後で後悔することが今まであったからです。「安物買いの銭失い」という諺がありますが、まさにそうだなと。
ハウスメーカーの人に聞いたことがありますが、住宅も建てた当初は見栄えもほとんど差がないといいます。ところが十年を過ぎるあたりから、品質の差が歴然とするといいます。それを如何に伝えていくかがハウスメーカーの営業の力量だということを聞きました。
振り返って我々の仕事はどうかなと…。「金額じゃない」といいながら大切な仕事を安売りしていないかと感じることがあります。先日も営業からの報告で、ある行政に出入りしていた同業他社が、あまりに仕事の質が悪く出入り禁止になったといます。
その結果、その会社のやっていた仕事の入札は、金額が安すぎて入札がすべて不調となり行政の担当者も困っているとか。結局お金だけの差別化は誰もハッピーにならないのだと思います。それをお客様にいかに伝えていくかですね。
これからはそうした「モノ」に頼らないサービスをお届けしていく事がこれから求められるのだと自身が消費者の立場にたってあらためて感じます。
今回の外壁塗装の見積もり依頼、他社に見積もり競争を依頼してはいません。小さな会社とはいえ、それでも大きな面積になる外壁塗装ですので、決して安くない今回の外壁ですが、彼の仕事の評判と人柄で頼みました。
「金額」という差別化はもっとも安易なもの。「信頼」という商品は時間がかかりますが、それが認知されれば、これほど大きな武器はありません。仕事の基本というのは、実はそこにあるのだとあらためて思います。