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お役に立つ使命

先日講師依頼の理由で来社いただいた方からごあいさつの後「折角お願いをするので、関係のものに何か見積もりや発注できるものはないか聞いてきたのですが、印刷物は価格競争で、かえって儲けにならないのではと言われちゃいました」と一言。
「いやいやお気遣いなく、販促品やデザインのご相談をください」と返答した私です。来社いただいた方の感想を聞いて、あらためて印刷物が思っている以上に減少していることを感じました。
確かに試算では6年間の間に中位予測で25%減少すると、組合自身が試算しているわけですから無理もありません。ただ、それ以上に感じたことは印刷を発注する場面が減少していること、それにもまして印刷営業が頻繁に来るという証拠だと思うのです。
印刷はこれまで文化の発展と共に成長してきました。情報発信の担い手として、忠実に情報を発信してきた我々の業界。しかし情報発信をする手段としての紙媒体の需要が減少することをあらためて実感しました。
先日も組合の理事長があいさつの中で、ある会社の社長がコストダウンを指示したところ、「印刷物が最も削減効果が大きかった、印刷というのはよほど儲かっているのだねぇ」と聞いて愕然としたと挨拶をしていました。
安易に値下げをする業界とみられていることが大変残念です。印刷機というのは製造機械の中で最も精密機械と言われています。金額も高価で緻密な作り、その設備を使うのですから、本来はそれなりの金額をお客様から頂いていいと思います。
道具として印刷機をとらえていては、結局金額しか差別化になりません。「オッと」思わせる提案をお客様に提示し、その延長上に印刷があると捉えることでこれから私たちが生き残っていくポイントだと改めて感じています。
以前にも書きましたが、印刷機を持っていない会社にとっては何でもすぐに形ができる我々の業界はとても魅力だそうです。発注者が楽できること、思った通りのものができるという原点に立ち返ることが今こそ求められると改めて感じます。
企業は「社会のお役に立つ」ことを使命としています。価格だけしかその使命がないとしたら、あまりに寂しすぎますから。


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