景気が上向きと報道があり、消費税アップ後の消費の落ち込みも想定内と言われています。昨年からのアベノミクス効果で雇用も増加し、業種によっては人材確保が困難な状況とも聞きます。
そうした状況の一方で相変わらず心の病にかかる社会人が多いといいます。「人身事故」と称して地下鉄やJRが緊急停車することが名古屋でも多くなりました。付き合いのある金融機関では、この二年ほどで担当者が二人交代しました。心の病が原因だといいます。
付き合いのある行政の役席者は、休日のイベントがあっても代休を取らないといいます。そのため部下も休日が取れません。このところのイベント続きで休みがなく、先日も突然病気で一日休んでしまいしました。
こうした人たちは純粋に「喜んでもらいたい、成功させたい」という使命感で動いています。責任が強い人ほど、一生懸命で成果出しますから、組織にとっても有りがたい人材なのです。
ところが組織はいつの間にか「責任だけ与えてあとは任せっぱなし」が往々にしてあるようです。まじめな人ほど、手を抜くことがないため、ひたすら走り続けしまい結局プレッシャーに押しつぶされてしまう。果たしてそれでいいのかなと。
彼らがそこまで頑張ってしまうのは、仕事に必死に立ち向かっているから。一生懸命やるから役職も上がり、上に立っても走り続けちゃう、そして体を壊してしまう、何とも皮肉だなと。
そうした当人にとってお金は二の次で本来は人間らしい生活をしたいのではないかと思います。特に行政や大企業の管理職は人との調整ばかり。自分を殺してまでも仕事をしなくてはいけないのが現実です。
人の幸せは「愛されること 褒められること 役に立つこと 必要とされること」であり、このうち最初の愛されること以外は「働くこと」を通じて手に入れることができるといいます。
夏の賞与で聞いたこともない額が報道されています。しかしこうした報道にどこか落とし穴があるような気がします。いい場面だけを切り取って発信していないかと。その報道に我々は振り回されていないかと。立て続けに起こる周りの心の病を見るにつけ複雑で仕方ありません。