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大切にしたいこだわり

新聞離れが進んでいるといわれます。確かにインターネットを見ればリアルなニュースが一覧となって表示され、サイト契約をすれば定期的にニュースが電子配信されます。情報を取るだけであれば、それで事足りてしまいます。
ところで先日ふと思ったことがあります。一般の人は別に構わないものの、新聞をはじめ文字を生業にしている我々が果たしてそれでいいかと思ったのです。
私は毎朝、日経新聞と地元の中日新聞の二つの新聞に目を通すようにしています。スマートフォンでも手に入れることはできますが、紙面を広げることで目に飛び込んでくる記事もあるからです。
不思議なことに、目に飛び込む記事の中には、「オヤッ」と感じるものもあります。その記事のおかげで大事な情報を手に入れて役立てた事もたびたびありました。
一方で、我々は文字を生業とした仕事に関わっています。文字の並びやレイアウト、そして割り付けなどに、自然に目がいくようになります。たったこれだけのことですが、意識して紙面を開くことで、そうした感覚が養われていくと思うのです。
就活生になぜこの業界を志望するのですか…という質問をすると、文字が好きだとか、体裁に興味があるという発言を聞くことがあります。当社の制作にもそうした社員がおり、実際に意欲的に仕事をしてくれいます。
お客様にいい印刷物のアドバイスをするのに、我々がその感覚を持っていなかったとしたら、プロとしてのアドバイスはできないと思っています。依然と違いPCの発達で文字組に注意をするお客様も増えてきたと思っているからです。
たかが新聞ですが、プロとして関わっている我々にとっては、そのたかがはプロ目線でないといけません。印刷のスペシャリストである我々は、こうした基本的な紙面構成にも目を配っていくことが必要ではと…改めて感じています。
長くこの業界にいながら、新聞ひとつ取っていないとしたら…これこそプロとして如何なものかと思うのは古いでしょうか。少なくとも私はそのこだわりを大切にしたいと思っています。


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