東日本震災が発生して三年が経過しました。まだまだ復興にはほど遠いですが、先日三陸鉄道が全線開通したというと確実に復興に向かって進んでいることを実感しますし、地元の人の様子を見ると普通の事が復興することが如何にうれしいことかが伝わってきます。
この三陸鉄道、今回から列車に携帯ラジオを携行することとなったそうです。災害時に無線が通じなくなり五時間も連絡もが取れなくなったことを教訓としています。また災害時マニュアルも列車に置かれ、万が一の対応に備えています。
BCP(Business Continue Plan)「事業継続計画」をご存知でしょうか。災害時に備えて企業が如何に事業活動を継続していくか、また社員の安全を守っていくか、計画を策定し備えていくことです。当社もこのBCPを作成し、毎年少しずつですが、見直しをしています。
とはいえ計画を作っても実際にそうした状況に置かれた場合の行動とは別物です。一昨年も、台風の影響で隣町に避難勧告が発令。その際に当社の社員への指示に迷ってしまいました。
当社は市内でも一番安全な場所ですが勧告となってしまうと、社員はすぐに帰宅をしたくなるもの。過去に帰宅を許可して実際に自宅まで着いたか心配であったことが何度もありました。
先日も同業他社の会社の方と話をしていましたが、同様の迷いがあるといいます。結局そうした状況では帰さない判断をしているそうです。その代り家庭の避難時の状況を報告させ、書類として保管しているという話も聞きました。
今年の12月に名古屋商工会議所から中小企業のBCPについての講演を依頼されました。地震防災で著名な名古屋名大学の福和教授からの紹介だそうです。大した取り組みはしていませんがご紹介をいただくというのは、小さな積み重ねを評価いただいたということ。
机上の空論にならないように再度BCPの見直しを図り、きちっとしたお話ができるようにしたいと思っています。「天災は忘れたころに…」といいますが、丁度いい機会になりました。些細な準備…しかし何もないよりはあった方が良いのですから。