ここ数年業界の役員を仰せつかっています。実はそれまで異業種ばかりだった私、業界の事は全く知りませんでしたし、当然そうした知り合いもいません。むしろ「同業者の集まりなんてねぇ」と思っていた私です。
私どもの会社は仲間仕事をほとんどしていない会社ですので、組合活動をしても仕事に関係していく事がほとんどありません。そんなこともあり先代同様私も業界とは距離を置いていました。
そんな私が全国の委員会に出向しています。この委員会では業界の先をどう描き、わかりやすく組合員に伝えていくかという使命です。委員会のメンバーの多くは私よりも一回りも若い世代、実は今までこうした若手が業界の指針を作ってきたことを知り驚いています。
「公職はできれば受けない方がいい」と言われます。その事に対しては私も全く同感です。本業があるのにそれどころではないないだろうと。ただこうした人たちと時間を一緒に過ごし、彼らの意見や考えを触れると役割も受け方ひとつかなと最近思っています。
せっかく受けるのですから自社に活かすことを考えれば決して無駄ではないと。実際に私も今回多くの場所で発表する為にかなり勉強をしました。それを社員に伝えることもでき、かえって私自身がお得ではなかったのではと思います。
「成功している同業者がどんな取り組みをして今があるか」「そこに至る過程でどんな取り組みをしたか」「置かれた環境が要因かそれとも何らかの戦略があったのか」そうした事を自社に活かすとしたら・・・。
また委員会のメンバーの先輩経営者の話や、若手の経営者の話を聞くと、場所も違うだけに出てくる発言にもハッと気が付くことがあります。実際に参考にさせてもらった事もあります。
肩書きや役職が欲しいとは誰も思っていない今の若手、業界で志のあるものを一社でも手を携えてやっていこうという前向きさを感じ、私にはいい刺激をいただいています。そのお返しに伝えていくのが私の使命、そしてその中で出会う人からまたいただく刺激。会社を空けるのですから、会社にメリットもないといけないなと思っています。