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じっととどまっていない

成功している経営者にお話を聞くと、成功事例にしがみつかず柔軟な思考で新たに挑戦している事を感じます。その傾向は特に創業者の方とお会いして感じます。
先日もあるお客様で順調に業績をあげている部門をあっさりと売却してしまった方がいました。確かにその部門は先々を見れば伸びていく要素はあまりないのですが、いま現在は立派な収益の柱、それだけにもったいないなと率直に思いました。
「何故ですか」とお聞きすると「新たな事業に集中したいから」と。加えて「一番良いときが転換期、僕は執着心がないんだ」と笑って話されていました。言葉で発することは簡単ですが、それを実行する勇気はなかなか持てないなと感じます。
日常の経営では成功していることを変えようと思う気持ちにはなかなかなれません。うまく言っているのですから当然なのですが、一方でこれだけ時代が速くなると、しがみつくことでお客様の要望に応えることが出来ない状況を作り出している気もします。
よく日常の仕事で「ルールを作る」と言います。しかし成功体験を元にしたルール作りが、かえって組織を硬直化してしまうのではないかなと最近思っています。
本当に強い組織というのは、各人が主体的に動き誰の指示を仰ぐ事もなく勝手に行動し、しかし全体として統率がとれている、そんな組織ではないかなと思います。
そしてそうした組織を構成している人は、冒頭に述べたような過去にこだわらない柔軟な思考があるのだと…。と書きながら、そうした組織を作るためには、トップがまず柔軟な思考でなくてはならないとあらためて感じました。
捨てる勇気ばかりを強調して書きましたが、実は捨てているのでなく、全体を俯瞰して何が必要で何が不要かを見極め選択しているのではないかと感じています。そしてそれを率直に行動に移しているのではと…。
こういう考えのできる経営者は創業社長に多いような気がします。臭覚とでもいいましょうか。その域には到底及びませんが、「じっととどまっていない」そんな気持ちを持っていたいと思います。それが企業の活性化でしょうから。


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