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試行錯誤の繰り返し

葛西紀明選手が見事に銀メダルを獲得しました。「レジェンド」といわれる彼、彼の活躍は日本だけでなく世界のメディアも取り上げる程文字通り尊敬の念を持って報道されています。
41歳という年齢でいまだに進化している理由には、彼のジャンプに対するオリジナリティーがあるといいます。あの飛行中に手を開いて飛ぶ姿は「モモンガ」とも「ムササビ」とも表現されていますが、練習と経験を重ねて作り上げたオリジナルが今回の結果だと思います。
先週の土曜日に、元オリンピック400メートルハードルの為末大さんの話を聞く機会がありました。為末さんは世界選手権2度の銅メダリスト、引退後もスポーツの普及に広く関わっています。
彼は高校までは全国ランキングでぶっちぎりの一位の強さでしたが、怪我もあり結局記録が伸びずハードル選手に転向しました。お話の中で当時ことを振り返って「タイプの違うものを真似ると実力が下がる」という言葉がありましした。
今話題のウサインボルトの真似を背の低い日本人が真似をしても成功しないと言います。私も中学校の陸上部の監督だった頃、ベンジョンソンのスタートを生徒が真似しているのを止めさせた記憶があります。体型に合ったスタイルがあるからです。
一方、こうした真似をしながら自分に合ったスタイルを探し出していく事も、大切な事です。良い選手の真似をして、自分の型を作っていく作業が結局自分のオリジナルを作り上げていくと思うからです。
これは経営でも似ているなと。多くのセミナーや講演会を聞き、良いなぁと思いながら自社で行って失敗した記憶は私も何度もあります。確かに成功事例がそのまま使える程経営は甘くありません。
しかし今の経営スタイルがあるのはこうした繰り返しの結果であることも事実です。一瞬で結果が決まるスポーツの世界とは違い我々にはゴールはありません。しかし何度も試行錯誤ができるのが我々の立場。若さだけではない失敗と経験の積み重ねがスポーツ同様我々にも通ずるなと感じます。


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