阪急阪神ホテルズのレストランでメニューと異なる食材が使われていたニュースは、いよいよあのリッツカールトン大阪にも飛び火してしまいました。リッツカールトンと言えば、「おもてなし経営」では世界一とも言われ、多くの書籍や講演会がされています。
ところでこのニュースを聞いてどう思われましたか。もちろんそんな偽装など疑う事もなかったと思いますが、こうした事が明るみに出ると「やっぱり…」と思ってしまう事が正直さびしいなと感じます。
経営効率を高めて、利益を上げていく事が企業としての使命ですから、多くのコストダウンをしていく事は当然です。しかし世界一のおもてなしとして名をはせているリッツカールトンだけはやっぱりあってはいけないと思うのです。
現リッツカールトンホテルカンパニー日本支社長の高野登さんは、「サービスを超える瞬間」として多くの講演をされています。それだけに高野さんご自身も無念ではないかと・・・。
というのは、リッツカールトンが直接運営している東京と違い、大阪は阪神ホテルシステムズが運営しているのです。それでも多くの人は「やっぱり大阪だよね」と言っていましたので、今回の失態は「おもてなし経営」を根幹からひっくり返す事態となってしまいました。
こうした発覚はまず間違いなく内部告発です。内部告発をする心理は、外部が思っているイメージと実態が大きく離れている場合に起こり、加えて会社に対して社員が大きな不満を持つほど、その不満の内容が理不尽であればあるほどそのリスクは大きくなってしまいます。
「お客様はモノが欲しいのではなく、ことが欲しい」「どれだけコストがかかっても、本物のサービスを提供すればお客様は利用して頂ける」これがこれからのキーワードと言われています。
それだけに今回のこの事態を聞くと「やっぱりきれいごとだけでは食えないよね」と言われてしまいそうで寂しいなと。冒頭の「やっぱり…」と思ってしまう事が自身で残念だと感じます。自戒を込めて正しい経営をしたいと感じます。